真口 宏介 医師

[勤務病院]
手稲渓仁会病院 消化器病センター長

〒006-8555
札幌市手稲区前田1条12丁目1-40
TEL/011-681-8111

URL/http://www.keijinkai.com/teine/

正確な診断と治療で豊富な症例数

photo1 サイレントキラーといわれる膵(すい)がんは、数あるがんの種類の中において早期がんの定義が確立されていない。実際、診断を受けた段階で、約7割の患者は手術を受けることができない状態になっているといわれる。手術なしでの完治は難しく、Ⅰ期の膵(すい)がんの手術後の5年生存率が60~70%なのに対し、手術ができなかった場合の1年生存率は15%、3年生存率はわずか2%。そのため膵(すい)がんは、国内のがん部位別罹患率は第7位だが、年間2万人以上の人が亡くなり、死亡数は第5位となっている。
「進行が早いためにがんが小さな段階での診断が難しい。また膵臓は胃の後ろ側にある細く薄い臓器で、膵管と実質の両者からなる臓器であるということが診断を難しくしている。さらに有効な血液学的マーカーもありません。ただ種類がいくつかあり進行のおとなしいがんもあるので正確な診断と治療が不可欠」と真口センター長は言う。

専門性の高い高度医療を実施

 手稲渓仁会病院消化器病センターは、真口センター長以下23人の消化器内科医がおり、「消化管」「胆・膵」「肝臓」の3つのグループに分かれ専門性の高い医療を実施している。「大学・医局間の壁や地域の枠を越えた日本全体さらには国際的な消化器病センターを作ること」を目指し、全国から多くの消化器内科医師が専門研修に来ているほか、内視鏡財団の助成によりアジア、ロシア、東欧、メキシコなどからの外国人医師の短期間研修も受け入れている。内視鏡検査総数は年間1万3000件(2010年度)であり、特に膵、胆道の検査・治療としての超音波内視鏡(EUS)は800件、ERCPは900件を超え圧倒的な件数をおこなっている。
 同院消化器病センターの陣頭指揮を執る真口医師は、膵・胆道がんの早期発見を目指し精度の高い画像診断をおこなっている。
  2010年度の症例数は膵(すい)がん87例、胆管がん14例、胆嚢がん9例、肝内胆管がん13例、乳頭部腫瘍11例、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)62例、慢性膵炎に対する内視鏡的治療、乳頭部腫瘍に対する内視鏡的切除術、胆管狭窄に対する複数本の胆管ステンティングなど先進的な医療を提供、いずれも国内屈指の症例数となっている。

お問い合わせはこちらから

真口先生へ
お問い合せ内容を
お届け致します。


googleマップで見る
「膵(すい)がんにおける治療の原則は外科手術ですが、転移などが認められた患者さんには化学療法(薬物療法)、放射線療法などを実施します。近年では化学療法が進歩し、抗がん剤であるゲムシタビンやS1による標準治療が確立されたほか、両者の併用治療もおこなわれています。さらに、外科手術をした患者さんへも術後あるいは手術前に投与して、生存期間の延長が認められたとの報告もあります」と真口センター長。「ペプチドワクチンを用いた免疫療法が臨床試験あるいは治験という形ですが試みられるようになり、結果に期待しているところ」と多くの症例から得た経験と高度医療を駆使し、難治性の膵(すい)がんに対峙している。

危険因子が特定されつつあり、早期発見へ

photo2  しかしながら、膵(すい)がんが難治性の高いがんであることに変わりはない。真口センター長は「最近になり膵(すい)がんの危険因子(ハイリスク)が少しずつわかってきました。中でも家族に膵(すい)がん患者がいる家系では危険率が高くなるので注意が必要です。また慢性膵炎、膵腫瘍の一つである膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)あるいは膵嚢胞を有する人に膵(すい)がんの発生率が高いことがわかってきています」と警告している。
 同院では、超音波検査のほか、造影剤を使ったCT、MRI、EUSによる検査を積極的に実施している。「危険因子を有する人は半年に1回の間隔で、検査による経過観察をお勧めします」と真口センター長は訴える。

(2012/03/15)

ドクターの略歴、活動内容

真口宏介(まぐち ひろゆき)/1958年生 

プロフィル

1983年
帝京大学医学部卒業
同年
旭川医科大学病院第三内科入局
1985年
旭川厚生病院消化器科
1990年
旭川医科大学病院第三内科医員
1995年
札幌厚生病院消化器科医長
1997年
手稲渓仁会病院 消化器病センター長

資格

医師免許証取得(第275738号1983年5月31日)
医学博士号取得(1993年12月)
・日本消化器病学会指導医
・日本消化器内視鏡学会指導医
・日本超音波医学会超音波指導医
・日本消化器がん検診学会指導医
・日本内科学会認定医
・日本胆道学会認定指導医  

所属学会・研究会(役職)

・日本消化器病学会(評議員)
・日本消化器内視鏡学会(評議員)
・日本超音波医学会(評議員)
・日本消化器がん検診学会(評議員)
・日本胆道学会(評議員)
・日本膵臓学会(評議員)
・臨床消化器病研究会代表世話人
・日本消化器画像診断研究会世話人
・北海道膵臓研究会代表幹事
・北海道MIT研究会代表幹事